book 奥田英朗「ララピポ」

October 1, 2008

この作品が映画化? ホント?! きわどい性描写のオンパレード! オモシロ哀しいセックス群像劇!

ララピポ? LaLa Peaple?

チッチッチ。(←人差し指を左右に振るときの擬態語ね)

ネイティブが早口で発話した「a lot of peaple」のこと。本文中に、主人公の玉木小百合(映画では森山中の村上知子が演じるらしい)が聞き間違える下りがある。

そんなタイトル通り、実にさまざまな(ワケアリの)人たちが登場する。対人恐怖症のフリーライターにAV・風俗専門のスカウトマン、デブ専裏DVD女優でテープリライターの玉木小百合などなど。言うなればみんな負け犬。で、抱え込んだ鬱憤は下半身にためこむ主義らしく、老いも若きも男も女もどいつもこいつも、性欲も下半身もむきだしにした、あられもない姿をさらしていく...。

まるで人のセックスを覗き見しているかのような、キツ?い描写がエンドレスに続く。紳士淑女のみなさまにとってはお目汚しかもしれないが...

こういう見方もある。男はなぜ女を「聖女(処女)」と「売女」の2種類に分けてしまうのか。アイドルも含め、好きな女のことは「聖女(であって欲しい)」と信じる一方で、「このブスになら何したっていいんだ!」と吐き捨てる。本作の面白さは、希望の「聖女」に巡り会えない不幸な男と、「売女」扱いされてばかりの不幸な女とのだまし合いがセックスを通じて滑稽に描かれているところなのだ。

ただのポルノ小説だと見下すか、処女崇拝や子宮回帰願望といった男の深層心理をあぶりだした文学だと好意的にとらえるか。

アナタなら、どう読む?

Text/Yukiko Nishimura

詳細情報

著者/奥田英朗 出版社/幻冬舎文庫 価格/本体600円+税 発売中

 

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