February 12, 2009
人を愛するとはどういうことだろうか?
結婚するってどういうことだろうか?
夫婦って? 友達って? 仕事って?
そもそも、生きるってなんなのだろう? なんのため? 誰のため?
あまりにも大きな問いかけすぎて、
普段は気にかけないようにしているけれど、
人生につまずいたとき、誰の心の中にでもめばえがちな問題でもある。
本作の主人公の涼子(渡辺真起子)もそうだ。
涼子は30代の主婦で、オーナーシェフをしている。
夫の大地(山本浩司)と共に人気レストランを営み、幸せ街道まっしぐら...
のはずが、食中毒事件を起こしてしまってから、人生は急降下。
ストレスから過食症を患い、キッチンに立つどころか、クローゼットに引きこもっては食べては吐く、を繰り返す日々。
食べれば食べるほど、吐きたくなる。
愛されれば愛されるほど、罵倒したくなる。
トーゼン、夫婦も友達も、涼子の周囲の人間関係は壊れていく。
仕事はもちろん、フツウに生きることすらままならない。
本当はもっとうまくやりたいのに。
何もかもうまくいかない。
涼子の精神状態はまさに"Lost(ロスト)"、人生の迷子だ。
ここまで迷えば、そのまま流れに乗って漂流する方がラクだと思うが、涼子はもがきながらも、道を取り戻そうとする...。
これは特別な女性の身の上にだけ起こる、特別な物語ではない。
性別や年齢も関係なく、懸命に生きている限り、誰にでも起こりうる話。
だからこそせつなく、痛く、身にしみる。
愛や友情、結婚や仕事に悩みを抱えるアナタ、
シューカツや婚活に東奔西中のアナタなどなど、
人生に迷える方々はもちろんそうでない方々にも、
広くオススメしたい1本だ。
Text/Yukiko Nishimura
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