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JAMOOLネットワーク周辺の、さまざまな人物・クリエーター(デザイナー、ディレクター、オーナー、職人、ミュージシャン、フォトグラファーなど)へのインタビュー。普段考えていること、ポリシー、メッセージなど、本質、本音の部分を引き出す。

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TRAUMEN/デザイナー (松尾直文)

August 1, 2008

TRAUMENデザイナー 松尾 直文
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TRAUMENデザイナー
松尾 直文 / Naobumi MATSUO
「子どもの時は派手な服が嫌いだった」という松尾さん。
しかし、この日は赤のパンツ姿で登場。
自社ブランドTraumenを立ち上げて7年。現在では、ビームスをはじめ、人気セレクトショップが卸先に名を連ねるほどのブランドに成長した。
これから益々目が離せないファッションデザイナー、松尾さんに、Traumenのスタイルや、松尾さんの世界観、秋服アイテムの情報を尋ねてみた。
Text/Aki Takigawa

――Traumenを立ち上げたきっかけはなんだったんですか?
松尾:ユナイテッドアローズで販売員をしていたときから、自分でブランドを作っていたんです。
昼間はショップに立って、夜は手作りして。今と比べると縫製面とかレベルが低かったんですけど、楽しかった。
その後しばらく休止していたんですが、26歳の時に、そろそろ服作りしたいなあと思って。
――小さい頃からデザイナーを目指されていたんですか?
松尾:服に目覚めたのは高校の頃です。アメ村に買い物に行って、「こんな世界があるんだ」って。カルチャーショックでしたね。
大学では教職の授業も受けていたので、そっちの道に進む予定だったんですが、思いのほか服にはまってしまって。だから、ファッション系の専門学校にも行ってないんですよ。
小さい頃は派手なものが嫌いでしたね。母親がくれたチェック柄のパンツがはけなかった。だから親もまさかデザイナーになるなんてって感じですよ。今は派手なパンツもはいてますけど(笑)。
――幼少の頃はドイツに住まれていたんですよね。
その経験が今のお仕事につながっている部分ってありますか?
松尾:アメリカの合理的なスタイルもいいけれど、どちらかというとヨーロッパの職人的なものづくりとか、アンティークなもののほうが、味があって好きだったりはしますね。
ベルンハルト・ウィルヘルムの圧倒的な世界観、ラフ・シモンズのシルエットやバランスなど、ヨーロッパのデザイナーにインスパイアされる部分も多いですよ。

 

――ブランド名やショップ名にもドイツ語を使われているんですよね。
松尾:Traumen はドイツ語の「夢見る」という動詞が基になっています。
日本語には"非日常"と"日常"を表現するのに、「ハレ(晴れ)」と「ケ(褻)」という言葉がありますが、僕の服を着ることで「晴れの日」を作ってほしいと思っているんです。海外と比べ、日本では普段からパーティを開いたり、着飾って出かけるという習慣が少ない。だから、自分で日常を変えてほしいなって。
ファッションは自己表現の一環。好きな服を着ることでその日一日が楽しくなったり、うれしい気分になったり、興味の対象が変わったり。誰かの人生に関わって、少しでも影響を与えられたら最高ですね。
――Traumenのスタイルをお聞きしたいんですが。
松尾:メンズ、ウィメンズ、ドレス、カジュアルという枠をあまり設けず、その垣根をはずしたいです。僕自身、レディスの服を着ることもありますしね。テーラードはこういうもの、ということを意識せずに作りたい。
ショップに来てくれる20代前半から30代のお客様は、「色の使い方、選び方が独特」だと言ってくれるんですが、僕の服ってどこか完成されていないんじゃないかな。
この服を着て必ずお洒落になれるのかというと、それはわからない。「これを着ておけば間違いない」というものではなく、「なんかいいよな」、「なんか着てしまうな」って感じてもらえる服を作っていきたいです。

 

――デザインを考えられる時ってどんなところからインスピレーションを得られるんですか?
松尾:単純に映画を観て「この雰囲気」と思う時もあれば、古着から影響を受けたり、お菓子のパッケージを見て「この色」とひらめいたり、花屋で見た茎や葉っぱで、「この形」って思うことも。それを実現できるかどうかは別の問題としてあるんですけど、インスピレーションって本当に何からでも得られるものですよ。
――デザインをしていてつらいのはどんな時?
松尾:それはもう、売れないときが一番つらいですね。へこみますよ。なぜ受け入れられないんだろうって。でも、結局また「作りたい」って思うんですよね。
逆に街中で、僕が作ったTシャツを誰かが着て歩いているのを見ると、それだけでめちゃくちゃうれしい。それにつきるかもしれないです。
――では最後に、この秋のオススメアイテムを教えてください。
松尾:今回、あまり今までやったことのないプリントに挑戦して、カットソーを作りました。
写真をプリント、数字をプリント、ノリをプリントして、クロッキーのシートを貼ってはがすという、4工程ぐらいの手間をかけているんです。これはイチオシです。
メンズファッションの要になるシャツは、今はボタンダウンが主流ですが、次のスタイルとして、ラウンドカラーのシャツも仕掛けていくつもりです。
以前からあるものですが、着方のバランスを変えたスタイルを流行りにできたらなと思っています。
パンツでは、ジョッパーズシルエットのものを作りました。ちょっと新鮮なシルエットになっているので、皆さんにもぜひはいてもらいたいですね。

 

松尾直文 Naobumi MATSUO/ファッションデザイナー

1974年千葉生まれ。
幼少の頃をドイツ、デュッセルドルフで過ごす。
4年制大学を中退後、ユナイテッドアローズの販売員を経て2000年、26歳でファッションデザイナーとして活動を始める。
現在、有限会社NAKED勤務の傍ら、自社ブランド"Traumen"のデザイン、ショップ"KIRMES von Rhein"のディレクションを担う。

 

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