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JAMOOLネットワーク周辺の、さまざまな人物・クリエーター(デザイナー、ディレクター、オーナー、職人、ミュージシャン、フォトグラファーなど)へのインタビュー。普段考えていること、ポリシー、メッセージなど、本質、本音の部分を引き出す。

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.CUT/ショップディレクター (南出昌郎)

September 1, 2008

.CUTショップディレクター 南出昌郎

 

.CUT(カット)ショップディレクター
南出昌郎 / Masao MINAMIDE
「最近、お父さんっぽい存在になってきている気がします」と語るのは、南出さん。
アメリカ村のわずか4坪ほどの店を、彼は「お客さんと1対1でゆっくり話すためには必要な狭さ」と言い切る。
そんな気持ちが伝わっているのか、訪れるお客さんは、30分、1時間と、南出さんとゆるいひとときを過ごしていく。
ファッションリーダーというより、家で頼りになる"兄貴"にコーディネートを相談しているような、肩肘の張らない雰囲気が心地よい。
Text/Aki Takigawa

――居心地のいいお店ですね。
南出:狭いですけどね(笑)。来てもらったお客様とは1対1でゆっくり話したいので、この広さで十分でした。
――服だけじゃないんですね。
南出:「.CUT」という店名には、"いろんな物をオリジナルの切り口でカットして紹介する"という思いがあって、本や自転車、インテリアなど、自分の好きなジャンルがいっぱいあるなかで、そのとき見つけたおもしろい物をどんどん提案しています。 最近では、あるヒップホップアーティストの本がドイツで出版されていて、直接現地の出版社に連絡して卸してもらいました。 自転車のパーツは、古いデッドストック物などを展開しています。
――服ではどんなブランドを扱われているんですか?
南出:「UNUSED」というブランドをメインに揃えています。 パタンナーとデザイナーのふたりで作ったブランドなんですけど、こだわりの意識がすごく好きで、縫製面や生地のクオリティも高い。 こだわりすぎると価格も高くなりますが、そのバランスがちょうどいいんです。
――海外にも買い付けに行かれるんですか?
南出:そうですね。メインはアメリカのボストンやニューヨークなど東海岸ですけど、西海岸で仕入れることもありますし、自転車はイタリアが多いですね。 以前バイヤーのお手伝いもしていたので、そのときに買い付けの勉強をいろいろさせてもらいました。

 

――この秋オススメのアイテムを教えてください。
南出:「UNUSED」が、すごくいい仕上がりになっているので、楽しみにしてください。 手作業で作ったクラッシュデニム、ムートンのレザージャケット、縮絨ウールのダウンベストなどがイチオシです。
この秋冬から「68&brothers」というブランドも新しく展開します。アメカジラインで、いい物作りをしていますよ。
自転車関係では「ATIVO」に注目。もと「BEAMS」のスタッフが独立して作った大阪のブランドで、自転車関係のグッズやTシャツなんかも作っていて、これからおもしろいアイテムが出てきそうで楽しみですね。
――お客様にはどんなスタイルを提案されているんですか?
南出:最近、全身うちの服を着てくれる方が増えてきているんですけど、嬉しいですね。ただ僕自身は全て同じブランドってあまり好きじゃなくて、ほかのお店でいい商品があれば紹介するようにしています。
カジュアルなラインだけでなく、落ち着いたアイテムや、キレイ系も揃えているので「来週デートで」「今度旅行に行くんで」って、コーディネートの相談を受けて提案することも多いですね。
パンツの後ろからちょっとバンダナを見せたり、Tシャツを着るのかシャツにするのか、シャツもパンツに入れるか出すかで印象は変わるでしょ。アイテムを選んでもらったあとの着こなしも細かく提案できたらいいですね。
30歳を超えると、ある程度キレイな服を着なきゃいけないシーンもあるでしょ? それに対応できる服も提案したいんです。「UNUSED」ならスーツも作っているので、それができるかなって。
――じゃあ、モード系の方でも楽しめますよね。
南出:モード系とカジュアルのミックスもおもしろいですよ。デイリーウェアは素材にこだわっているブランドが多いので、スーツのインナーに、カジュアルブランドの白いプレーンシャツやVネックのTシャツを合わせると、気持ちよく着れると思います。
――ずっと服に興味があったんですか?
南出:高校生の頃から好きでしたね。学校が私服だったので、モテたいとかそういうのが絶対あったと思うんです(笑)。服にこだわっていると、男の子からもある意味モテることもありますしね。

 

――南出さんから見て、今のメンズシーンってどう思われますか?
南出:雑誌ありきだったり、情報に流されたり。だから"本当にかっこいいヤツ"がわからない。一番流行っている物がかっこいい。サイジングも気にしないで、通販で買う人も多い。それって本当のおもしろさとずれていますよね。お店で直接服に触れて、ファッションに向き合ったらもっと楽しいと思うんですけど。
アメ村を見ていても、ここ7~8年でオリジナリティのある子が少なくなって、東京との差もなくなってきた。「向うのスタイルがメインストリームならそれでいいじゃん」っていう感じを受けますね。
――何が原因なんでしょうね。
南出:例えば、ショップ店員の意識ですかね。自分のスタイルにこだわって働ける場所になってないんじゃないかな。僕らがこの仕事を始めた頃は、服が好きでたまらなくて、いつのまにかショップやブランドを始める人が多かった。今は働いている人たちに、そこまでおもしろさが伝わっていない気がします。
――そんなショップ店員の一員として、南出さんの役割ってどう感じられますか?
南出:"着るとテンションがあがる服"って大切だと思うんです。そんな歓びを伝えていきたい。生地にこだわった服は着た時に肌触りが気持ちいいし、縫製の仕方やパターンが良いから袖が通しやすい服もある。一見しただけではわからないこだわりを、各ブランドさんは持っているんです。そこをうちは伝えられるようなお店にしていきたいです。
僕らはそういうことを、先輩を見て覚えてきたんですね。「この人かっこいいな」って思った人のところに通って、テイストを勉強させてもらって。僕もそういう人になりたいです。 次来られるときに、「この生地、なんですか?」ってこれまで気にしなかったことが気になるようになってくれたら最高です。

 

南出昌郎 Masao Minamide/「.CUT」ショップディレクター

1975年大阪市生まれ。
バイヤーを経験後、東京でスニーカーショップの店長、ウェブショップディレクターを経て、デザイン事務所を設立。
印刷物などのデザイナーとして活躍するかたわら、2006年に、大阪でショップ「.CUT」をオープン。
洋服・靴・雑貨・家具・自転車などを国内外からセレクトし、ウェブショップ「.CUTvision」でも販売している。
梅田のクラブ「NOON」での自転車イベントも開催。
次回イベントは2008年10月予定。
住所〒542-0086
大阪市中央区西心斎橋2-13-13ショウザンビル-113
営業時間13:00~20:00
最寄り駅御堂筋線 心斎橋駅(徒歩5分)
四つ橋線 四ツ橋駅(徒歩5分)
TEL06-4708-2080
定休日水曜日
HPアドレスhttp://www.cutvision.jp/
通販OK

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